ほのぼの日和

文豪に関する随筆などを現代語訳して掲載しております。

初心者でもカンタン色鉛筆でキャラクターイラストを魅力的に描く方法

一口に色鉛筆画と言っても、様々な技法による表現の違いがあります。ここでは、一番簡単な塗り方からキャラクターイラストを塗る上で大切な考え方について解説しています。

 


色鉛筆と紙との相性を知ろう


色鉛筆は、芯材の顔料をワックス(蝋)を使って固めています。そのため、ワックスの含有量が多い色鉛筆ほど塗り進めていくと、色鉛筆の表面が独特の光沢をもつようになります。日本製の色鉛筆は、塗り始めるとすぐに紙の表面がツヤツヤし始めると思います。

逆に海外製の色鉛筆や水彩色鉛筆はワックスの含有量が少ないため、色を塗った後、指でぼかりしたりする表現が容易にできるのが特徴です。メーカーとしては、ファーバーカステル社の製品が一番芯が柔らかく色を塗ったあとに、指先でぼかして色を広げるなどといったことができます。


さて、ワックス含有率が高い色鉛筆は、ケント紙など紙の表面に凹凸がなくひっかかりの無い紙だと綺麗に色を塗ることができます。

逆に、ワックス含有量が少ない色鉛筆は凹凸のあるでこぼこした紙の上で、真価を発揮してくれます。どちらが良いかは、これはもう好みの問題ですので、お好きな紙と色鉛筆をご用意されて下さい。


色鉛筆でキャラクターイラストを描くにあたって用意するもの


・色鉛筆
・紙
・消しゴム
・鉛筆またはシャーペン
・黒のボールペン(なるべく細い線が引けるもの、キャラクターの輪郭線として描くために使います)


簡単な構図の考え方


まず、用意した紙を9分割しましょう。薄く紙の上に分割線を引き、線と線との交点上にキャラクターイラストとして一番見せたい部分である顔がくるように、ポーズを考えて納めます。

ですが、そんなことを考えなくても構図がまとまる方法があります。それは、正方形の中に絵を納める方法です。


なぜ、構図を考えなければいけないのかと言えば、縦横の長さに長短があるからです。紙の大きさの比率に長短というリズムがあるため、リズムに沿った絵づくりをしなければいけません。

ところが、描く紙が正方形だと縦横の比率が同じであるため、リズムは生まれず常に一定です。そのため、空間の広がりなどはありませんが、誰が描いても、ある程度絵として構図がまとまっている作品に仕上がります。


これの応用で、正円の中に絵を描いたり。正三角形や逆正三角形の中に絵を描くと描く部分は少ないのにデザイン的にまとまって見えるという利点があります。


簡単なキャラクターの描き方


人体は、描くにあたってなかなか難しいものがあります。あまり考えずに楽に人体を描く方法としては、ご自分で描きたいポーズをとりそれをスマホやカメラで撮影して見ながら描きましょう。大体のあたりや、服のしわが確認できるだけでもかなり違います。


アニメ塗りを意識して色を選ぼう


さて、下絵を描き、黒のボールペンで主線を入れました。そこで次は、色塗りに入るのですが、その前に色鉛筆画におけるキャラクターイラストはアニメ塗りであることを念頭において色を選びましょう。

例えば、肌を例にとってみましょう。ベースの色は肌色を選びます。次に、影の色は赤茶色かこげ茶色など、ベースカラーに対して色の落差が大きいものを選びましょう。肌色の影になる色はオレンジ色じゃないの?と思ったかもしれません。
ですが、それでは近似色による色の補完にあたり、絵としてメリハリがなく全体的にぼんやりとした印象の作品にしか仕上がりません。


キャラクターを魅力的に表現したい場合は、影は影として解る色で塗りましょう。色の選び方に迷ったら、沢山あるアニメを参考に色を塗っていきましょう。もちろん、本番用の絵に直に塗らずに別の紙にベース色を塗ってみて、これだと思った影の色を置いて確認してから塗ると、失敗がなく安心して色を塗ることができます。


色鉛筆で均一に色を塗るためには


均一にむらなく色を塗るためには、色鉛筆を一定方向に動かして色を塗っていくことを心がけましょう。縦方向に色鉛筆を動かして色を塗っていたのに、途中から横方向の動きに変わったら重なった色の部分だけ濃くなり、結果としてムラができてしまいます。必ず、一定方向に色鉛筆を動かして塗りきりましょう。


人体は立体であることを意識して塗ろう


キャラクターイラストにおいて、一番重要なのは色塗りの段階で立体表現ができているかいないかが、絵における明暗を分けてしまいます。ベースの色を塗った後が勝負の分かれ目であると、言い換えても差支えありません。なので、主線を入れた絵を何枚かコピーして同じように塗り、影色を入れてみて全体のバランスや色を確認してから塗りましょう。
また、頭は球体で首は円柱、身体は厚い板で腕や足は円柱であることを極端ではありますが、考慮してから影を置く場所と影の量を決めていきましょう。その際、絵における光源が真上からか、左側からきているのか?それも含めた上で、決めていきましょう。


さいごに


私自身、色鉛筆が好きで沢山持っています。今まで絵を描いてきて、やはり上手な方の作業工程を見つつ描いたりしてきましたが、見ながら描いたものはうまくいくのに、いざ自分が独自で描き始めたらなんだかうまくいかない。そんな体験を繰り返し、ようやっと画法を使うにあたってのコツや、うまく見えるポイントなどが自分の中で明文化できていなから、身についていないのだと気が付きました。
今回、自分なりに描く上で押さえておくと、いい!と思ったポイントをまとめてみました。少しでも、皆様の絵を描く上での足しになれば幸いです。