ほのぼの日和

文豪に関する随筆などを現代語訳して掲載しております。

志賀直哉のガマカエルのみそ汁の謎を追え

順調に文豪とアルケミストで遊んでいると、志賀直哉が登場してきてびっくりしました。彼の外見がとても華やかで、一見すると宝塚の男優さんみたいだったので、最初はただひたすら驚いて、本当にこの方が志賀直哉だろうかと、受け入れるのに少し時間がかかりました。

 


武者小路実篤が飛び出してきた時も、やっぱり驚いて。愛らしいお嬢さんのように見えたものですから。
でも、彼が戦う時に使っている武器が日本刀のようで、ああ、やっぱり殿方なんだと納得した次第です。
このお二人と菊池寛は、まるで今すぐオペラや歌劇に出演できそうな出で立ちで、このゲームを遊んでいる方に夢を見せてくれそうだと思いました。


ところで、実際の志賀直哉は実に健啖家な御仁で、様々なものを食べたとあり。
その中に、ガマカエルのみそ汁があります。私としては、これは大正時代に食用蛙として輸入され、のちに一大輸出品になったウシガエルのことではないのだろうかと思っています。


ウシガエルの大きさは、ガマカエルくらいで。二匹を比べたら違いは一目瞭然なのですが、普通の方は解りません。


それに、ウシガエルは食用ガマカエルとも言われていたので、そうではないかと思う次第です。


ちなみに、ウシガエルは主に太ももを食用とし。鳥のササミに似た味がすると、母が言っておりました。
なぜ、志賀直哉が食べていた、ガマカエルのみそ汁は、食用ガマカエルことウシガエルではないだろうか?と思ったのか説明いたしますと。


私の父はウシガエルの肉が好きで、よく母にウシガエルを捕まえさせては捌かせていたからです。今となっては、蛙を食べることは一般的では無くなりましたが、戦後の食糧難の時代にはそれこそ何でも食べたようです。

 

ここからは、私とウシガエルの思い出語りです。


ある時、畑のほうでボォーブォーとウシガエルが鳴くのが聞こえました。
それを聞いた母は、私に蛙のさばき方を教えてやろうと言い、バケツをとりに行こうとしました。
なんでも、蛙が鳴くのはここに自分がいることをメスに伝えるためなので、鳴いたあとはしばらくそこから動かないので、捕まえるなら今しかないと言うのです。
私は、母の言葉に体と声が恐怖で凍りつき、拒絶の意志を伝えるために全力で首を左右にふるしかありませんでした。


そうなんです、私はアマガエルを捕まえることはできても、自分の手くらい。あるいは、その手よりも大きなウシガエルを捕まることが怖くてできなくて。

オタマジャクシでさえも、アマガエルでしたら捕まることはできても、ウシガエルやガマカエルのオタマジャクシは本当に黒くて大きくて、怖くて捕まえることができた試しがありません。
そんな訳で、母のこの提案は私にとっては正に恐怖の案件でしかなく。


今でも、私はウシガエルをさばくことができないままです。